祖父の代から続く渡辺園芸は、シャクヤク、トルコキキョウ、盆花のアスターやスターチスなどを育てています。手のかかるトルコキキョウを育てることが得意な母は、祖父が亡き後も園芸を守ってきてくれました。そして2010年頃、私が実家に戻った際に祖父が残したシャクヤクという花を育て、今日まで増やしてきました。
代々長野県で花を守り続け、人々の日常に彩りを添える渡辺園芸に誇りを持っており、これからもこの美しい花々とともに歩んでいきたいと考えています。

祖父母の影響もあり、幼少から自然や植物が大好きでした。そこから学校で農業に関することを学び、長年にわたりODAで発展途上国の農業技術支援を行ってきました。そこで地元の人々の文化や技術を商品化し、その価値を最大限に引き出すことに時間を費やしてきました。そしてこれらの経験は、今の渡辺園芸の商品開発のカギとなっています。

代々続いていた当店の花は、贈り物やお供えなどをメインにしたものでした。しかしこの花の中には市場に流通させるための規格があり、そしてこの規格に合わない花は廃棄となります。この状況を新たな価値を生むチャンスだと考えた私は、廃棄される花々を加工し、新たな商品に生まれ変わらせることにしました。

シャクヤクの根を活用した漢方を作り、摘まれた花はバスソルトへ。天然の花から作られたバスソルトは日々の生活に癒しをもたらしてくれます。

リゾート会社と提携し、ウエディングのフラワーシャワーやウェルカムフラワーとして当園の花を提供しています。

花の栽培というのは、限られた農地でどれだけ高品質な花を育てるかに挑戦する、いわば集約栽培の一種です。渡辺園芸がある北信州は豪雪地帯で、冬季には農業活動が難しく、それは全国的に農地の維持を難しくしています。そこで、高齢化や後継者不在の農地を積極的に活用し、まずはその美しい風景を保つことを目指しています。

当園は、化学肥料や農薬に頼らない栽培を行うことで、自然と調和した農業を目指しています。単純に「化学肥料や農薬が悪い」と決めつけるのではなく、自然の循環に基づいた仕組みを活かすためのものです。例えば、厳冬期間のみ収穫される「ヨーロピアンサラダ」は、何度もマイナスの気温にさらされても太陽の光を浴びると驚くほどに生命力を発揮します。また、この寒さにより害虫の孵化も防がれます。

そして、コーン。山間部の農地では、飢えたクマやイノシシによる被害が問題となります。電気柵の設置も一定の効果はありますが、完全な対策とはなりません。害獣のない畑では、荒れた畑の再生のためにポップコーンとして栽培しております。そしてポップコーンを収穫し、市場に合わせてヤングコーンも提供しております。
